顧客の特性を分析し、響くキーワードを考える!
キーワードを見て「これは良さそうだぞ」と思ってホームページを訪れる。
その時に見せ方に魅力を感じないと簡単に去ってしまう。
その間、わずか2秒。
一瞬で心をつかむコンテンツが必要となる。
どんなに良い商品でも魅力を感じなければ価値はゼロと同じになってしまう。
今回は、顧客の心のつかみ方について、タイプやターゲットの視点で考えていきたい。
顧客のタイプを分析する
顧客には様々なタイプがあり、検討や行動のスピードによって購入するタイミングが異なる。
そのタイミングで見ていくと顧客のタイプは大きくわけて4つある。
資金や心理状態によってその行動に影響を受ける。
このタイミングは個人も企業もほぼ同じと考えてかまわない。
新しいものに飛びつくタイプ
ポイント:資金がある
新しいものに飛びつくタイプは、前提として失敗しても問題にならないほど資金を潤沢に持っている。
言い換えれば「飛びつくことができる環境のあるタイプ」とも言える。
「いいか悪いかわからないから、とりあえず使ってみよう。ダメならダメですぐに結果が出るのでそれ以上時間を浪費することはない。」という考えを持っている
1,000個に投資して、3つ当ればいいというスタンス。インフルエンサーにはこのタイプが多い。
比較検討タイプ
ポイント:資金が限られており、同じ機能で安いものを選択
失敗したくない気持ちが強く、評判も確認する。
資金は限られている。
確証を持ったら購入は比較的早くなりる。
また、比較検討タイプは資金が限られていることから、同じ機能でより安いものを購入する傾向がある。
商品をツールとして使いこなせる人が多いのもこのタイプ。このタイプの要望を反映していくとヒットに繋がりやすい。
評論家タイプ
ポイント:知識の保有が目的。資金が少ない
知識として保有したい願望が強く、商品が欲しいわけではないタイプ。
購入には繋がらない。
スピーカーにもなりうるが批判者にもなる。
世間の評判を解説する傾向が強く、自分が使ってどうだったかという評価は少ない傾向がある。
マーケティング上では意見を聞く価値がないと位置付けてよい。
流行したら購入するタイプ
ポイント:知り合いが持っている
知人やSNSでフォローしている人が持っていると、それが動機付けとなり購入する。
商品に思い入れはなく、周りとの話題に入りたいことがトリガーとなってる。
買うタイプに絞る
プロモーションでは、新しいものに飛びつくタイプ、比較検討タイプを優先して狙うことになる。
新しいものに敏感ということは、新商品、新発売ということは当然PRするとして、新規性を持ったプロモーションデザインや見せ方が必要となる。
また、比較検討タイプに対しては、機能とコストの優位性を訴求しなければならない。
これを想定したキーワードやキャッチコピーを考える。
買うタイプに絞った上で今度はターゲット別にプロモーションを検討する流れとなる。
ターゲットの特性を見極める
人間としての基本的な欲求を見極める
ポイント:本能的なニーズ
人間には本能と呼ばれる欲求がある。
人間が動物である証。
子供のころから教育を受け、理性によって自分をコントロールすることを習慣化させて育つ。
年齢や性別、育った環境などによって様々に変化し、行動に影響を及ぼす。
具体的にはPRしたい相手を属性によって細分化する。
そのカテゴリーごとに「基本的な欲求」を考える。
企業の風土を見極める
ポイント:風土による意思決定
企業は人間の集合体。
そこに属する人たちと歴史によって風土が構築される。
この風土が組織の本能となり、その組織がどのように意思決定をするのか、判断基準は何かということを形づくる。
業界によっても独特の風土がある。
また、顧客の若い担当はその企業の意思を伝えきれない場合がある。
その企業が考えているゴールを風土から推測する視点が不可欠となる。
風土は決定のプロセスにも影響を与えている。
1回のプレゼンで決めてしまう場合もあれば、半年経過してから連絡がくるような場合もある。
その途中でどのアクションをすれば効果的か検討が必要となってくる。
風土によっては何もしないほうがいい場合もある。
資金力を見極める
ポイント:標準の金額
ターゲットごとに標準となる金額を想定することでプロモーション戦略が立てやすくなる。
個人の場合、社会人でお小遣いが月3万円として、500円、1,500円、3,000円が安いと感じる区切りりとなる。年収や世帯構成も参考となる。
企業では、100万円以内、システムや制度設計であれば500万以内が予算的に通りやすい。
業界ごとにも標準となる金額がある。
年齢、性別、エリアは最も基本的な情報
ポイント:基本情報
個人の場合は、年齢、性別、エリアで特性が異なる。
基本的なことだがグループにわけて、ターゲットの特性を分析する。
職種により特性が現れるもの
ポイント:職種特性
企業の場合は、職種による特性が現れる。
営業系の企業は自分たちよりもだめな営業からは買わない。
開発系の企業はスペックにこだわる。
人事系は最新知識や学者にアンテナを貼っている。
コールセンターなどはとにかく人の良さ。
販売系は圧倒的な値引き。
このように企業の職種ごとに基本的な特性を持っている。
ジャンルや業界により特性が現れるもの
ポイント:ジャンル特性
個人を対象に商売をする際はジャンルの特性が出る。
洗剤や消臭剤などの消費財は知名度勝負。
最近のシャンプーなどは高級感を前面に出している。
家具はおしゃれさと品揃えとコスト。
衣服は高機能品を安く。
ゲームは課金を前提に設計。
身近なところではこのような例が上がる。
何の価値にいくら払っているのかをデータとしてとらえておく必要がある。
タイプとターゲットを組み合わせて分析し、キーワードを考える
タイプとターゲットをわけて説明したが、実践ではどちらが先でもかまわない。
同時に考えることもある。次ような情報まで詰められると理想的となる。
ターゲットの分析(参考例)
タイプ:比較検討タイプ
基本的な欲求:ストレス発散
商品の対象:個人
資金力:お小遣い月3万円、1,500円なら気軽に購入
基本情報:28歳、男性、東京在住
職種:経理事務
ジャンル:ゲーム
ここから「ストレスが発散できる男性向けのゲームを低コストでできることをPRしよう」という考えまで行きつく。
続いて販売促進のためのトリガーとなるキーワードを探す。
28歳前後の男性がよく使うキーワードは何か。
これにはトレンド検索やSNSをよく調査する。
ストレス発散というキーワードがすでに出ているため、繋がっているキーワードをさらに探す。
運動、ジョギング、トレーニングなどのキーワードが出てくる。
さらにその場所、使用している服や靴など、周辺の趣向を探る。
これを深めていくと価値観が見えてくる。
この場合、響きやすいキーワードは「爽快感」や「超えていく」というようなプラスのイメージとなるだろう。
間違っても「ガチャ放題」「S級確定」などではない。
最後に
買うタイプと買わないタイプをわける。
人間としての基本的な欲求をベースにターゲットごとを見る。
この2つを上手に使うことによって精度の高い分析ができる。
また、分析する過程でニーズに適したキーワードがいくつか見つかる。
それを使ってブラッシュアップすることで、響くキーワードが出来上がる。
分析は大変だが、苦労した分だけ成果として返ってくるので頑張って考えていってほしい。