よくわかる。すぐできる。ロジカルシンキング

みなさまは、ロジカルシンキングというものを聞いたことがあるでしょうか。それは問題解決のフレームや論理的に説明するための思考方法として定着したビジネススキルです。本サイトでは「よくわかる。すぐできる。ロジカルシンキング」をテーマに解説しますので、一緒に学習していきましょう。

 

 

 

1.ロジカルシンキングの意義

 

(1)ロジカルシンキングとは

ロジカルシンキングとは論理的に考えるための思考方法です。日本語では文字通り論理的思考と言われています。ものごとを一定の論理に基づいて分析したり、論理立てて説明するために様々なフレームワークが用意されています。

アメリカの戦略系コンサルティング企業が開発したノウハウであり、現在ではビジネスに必須のスキルとして定着しています。

また、ロジカルシンキングとよく似たクリティカルシンキングという思考方法があります。日本語では批判的思考と訳されます。諸説ありますが、一般のビジネスパーソンの立場なら、ほぼロジカルシンキングと同じと捉えておいていいでしょう。剣道でいう流派が違うというところです。

 

(2)ロジカルシンキングを学ぶメリット

ロジカルシンキングを学ぶメリットは下記の通りです。特に矛盾をなくすというスキルを身につけることが様々な面で役立ちます。

ポイント
  • 矛盾をなくすことができる
  • 情報を整理して把握できる
  • 問題の真因がわかる
  • 根拠に基づいた説明ができる
  • 思考のスピードが上がる

 

ビジネスにおいてはいいところづくしですね。具体的には資料作りが早くなったり、人を説得しやすくなります。このスキルは学んで後悔することは絶対にありません。一生もののスキルと言えます。ぜひ身につけていただきたたいと思います。

なお、ロジカルシンキングの学習にあたっては、難しいことを覚えようとするのではなく、単純に「文字情報を加工する方法について学ぶ」と捉えると理解しやすくなります。難しいと感じる理由は聞き慣れない言葉が多数出てくるからだけなのです。

 

2.ロジカルシンキングの主な3つのフレーム

 

ロジカルシンキングには、様々なフレームワークが存在し、今も増え続けています。しかし、どれも基本は同じで、3つしかありません。その基本的なフレームとは下記の3つです。

 

ポイント
  • MECE (モレなく、ダブリなく)
  • ロジックツリー (問題の掘り下げ)
  • ピラミッドストラクチャー (主張の組み立て)

 

※ロジカルシンキングにおけるフレームワークとは、論理的に考えるための「枠組み」を指します。フレームにそって考えていけば、考えがまとまるツールということになります。

 

(1)MECE(モレなく、ダブリなく)

何かを考えるときに、抜け漏れや重複を防止しようという考え方です。「モレなく、ダブりなく」という覚え方が有名です。下記の頭文字をとってミッシーまたはミーシーと呼ばれています。呼びにくく覚えづらいかもしれませんが、単純に「不足しているものを確認する」「同じものをまとめる」というように捉えるといいでしょう。なお、これは各種フレームワークを使うときのベースとなる考え方となります。ちなみに自分はミッシーと呼んでいます。自分の好きなほうで呼び方を決めてしまったほうが覚えやすくなります。

 

ポイント
  • Mutually   互いに
  • Exclusive ダブりがなく
  • Collectively 全体的に見て
  • Exhaustive   モレがない

 

マトリクス表はMECEの典型的な例です。比較表などが身近な例ですね。ガントチャートなどもこれを応用したものとなっています。

 

(2)ロジックツリー(問題の掘り下げ)

問題の原因や理由を掘り下げるために使うツリー状のフレームワークです。身近な例では占いやタイプ診断のフローチャートなどがあります。ビジネスでは「問題解決」の検討に使われます。そして初心者が必ずつまづく思考方法です。その理由は、出発点やテーマ設定が自由すぎるところにあります。「何を解決したいのか」、この最初の出だしの設定が難しく、慣れないうちは掘り下げが全くできないか、堂々巡りになって終わります。ロジックツリーと同時に問題の捉え方を一緒に学ぶ必要があります。

 

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(3)ピラミッドストラクチャー(主張の組み立て)

ものごとの説明を組み立てるためのツリー状のフレームワークです。ロジックツリーを身につける前に、ピラミッドストラクチャーを習得することをお勧めしています。ロジカルシンキングは問題を深堀りするツールで、ピラミッドストラクチャーは情報を組み立てるツールです。用途は違いますが、実は見た目も構造も同じなのです。片方の構造が理解できれば両方理解できるメリットがあります。先に説明の組み立て方に慣れると、問題の掘り下げも簡単になります。

 

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それでは基本的なテクニックについて確認していきましょう。 

3.文字情報を整理する基本テクニック

文章をまとめる。原因を分析する。このような場合、文字情報を「単語」でとらえ、パーツのように整理します。情報を分析・加工しやすくなるため、伝えるべきことや原因が明確になります。 

 

(1)分類(カテゴリーわけ)

文字通り、同じ種類のものを集めて分類します。分類することによって、どの分野の話題や問題なのかがわかります。

 

example
  • 食べ物の分類の例:野菜、果物、肉、魚

 

【イメージ図】

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(2)分解

対象となる問題やものを要素にわけます。分解することによって問題となる部分が明確になります。

 

example
  • ノートPCの分解の例:画面、キーボード、基盤、コネクター、マウスパッド、電源

 

【イメージ図】

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(3)レベル合わせ

大きさ、単位、種類をそろえる。

 

example
  • ○:犬、猫、鳥
  • ×:犬、三毛猫、鳥類 

  三毛猫は具体的な品種、鳥類は上位概念になっていてレベルが合っていない。

 

【イメージ図】

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それではロジックツリーの具体的な使い方を見ていきましょう。

4.ロジックツリーの実践

実践の前に、ポイントを振り返りましょう。

 

ポイント
  • ロジックツリーは原因分析のフレームワーク
  • モレなく、ダブリなくというMECEの視点で考える

 

では、いよいよロジックツリーの組み立てかたを見ていきましょう。ポイントは次の通りです。

 

ロジックツリーの作り方
  • テーマを設定する(問題)
  • なぜ?なぜ?と掘り下げる
  • 3〜5階層まで掘り下げられればベター

 

例えば「納期に間に合わなかった」という問題があったとします。その場合のロジックツリーはこちらです。

 

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きれいに分析できた例です。実際のビジネスではこれほどきれいには仕上がらないでしょう。それは外部要因の多さが影響しています。そのため「より影響度の高いもの」を中心に深堀りすることをお勧めいたします。

 

はじめは小さなテーマで練習してください。いきなり経営課題など大きなテーマに取り組むと解決すべき内容が多岐に渡り、ロジックを組み立てられません。「売上○○円」や「納期今月末まで」など、わかりやすいテーマを設定することをお勧めいたします。

 

5.ピラミッドストラクチャーの実践

さて、次はピラミッドストラクチャーです。ロジカルシンキングとピラミッドストラクチャーはまったく同じと述べました。具体的な例も見ながら学んでいきましょう。最初にポイントを振り返りましょう。

 

ポイント
  • ピラミッドストラクチャーとは論理立てて説明するためのフレームワーク
  • 主張を根拠で支える
  • モレなく、ダブリなくというMECEの視点で考える
  • 根拠は事実に基づいて組み上げる

  ロジックツリーの場合とほぼ同じですね。

 

ピラミッドストラクチャーの作り方は2つあります。先にテーマを決めて、根拠をそろえる。もう1つは根拠をそろえてから、結論として主張を設定する。前者は仮説検証的で、後者は帰納法的なアプローチです。私は後者の帰納法的なアプローチのほうがやりやすいと思います。初めての方は後者の根拠をそろえてから、結論として主張を設定を行う「帰納法的アプローチ」をお勧めします。

 

【仮説検証的な作り方】先にテーマを決めて、根拠をそろえる。
  • テーマを設定する(主張)
  • そのテーマを支える根拠を下の階層につなげる
  • 3〜5階層までつなげる

 

イメージ図

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【帰納法的な作り方】根拠をそろえてから結論として主張を設定。
  • 根拠や事象をそろえる
  • その根拠や事象でカテゴリーにまとめる
  • 積み上げてピラミッドを完成させる
  • 結論(主張)のタイトルを決める 

 

イメージ図

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ノートに下書きするなど、材料を出してから考えると作りやすくなります。

この他に演繹法的なアプローチでもツリーは組めますが難易度は上がります。

 

次は「実践での活用方法」を紹介していきます。日々の仕事に役立ちますのでぜひご活用ください。

 

6.ロジックツリーの実践での活用方法

 

(1)ロジックツリーで企画書を作成する

企画書はA4・1枚で概要のみ記載したものと、パワーポイントなどのスライドで詳細を記載したものなどがあります。どちらも構成要素は共通しています。異なるのは文章のボリュームです。企画の初期の段階では、方向性を決めるにあたって、概要をA4・1枚で作成し、周りに意見を求めます。企画が固まってきたり、市場調査、原因分析のデータなどが収集できたならば数値やグラフで詳細な資料を作成します。

ロジックツリー(原因分析)で考えると思考が整理されて大変便利です。作成例を見ながら解説を進めたいと思います。なお、ピラミッドストラクチャー(主張)で作成してもかまいません。どちらもほぼ同じです。

まず最初にロジックツリーをつくります。これは「売上が不足している場合」の例です。目標設定、問題(ギャップ)の把握、解決策までをロジックツリーで作成しています。

 

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実際に企画書に落とすときには細かく調整しながら作成します。項目名も全体に合うように調整します。

 

(2)ロジックツリーで文章を作成する

これも実は企画書の作成とほぼ同じです。順番に書くことによってと文章が完成します。 ロジックツリーをから文章を作成すると論理の矛盾はなくなり、伝えるべき内容もポイントが明確です。てにをはなどのテクニックは必要ですが、ロジックがしっかりしているため修正も楽でしょう。

 

(3)ピラミッドストラクチャーでDMを作成する

DMも企画書と同様に説明したい商品やサービスについて、テーマを決め、構成要素を組み立てます。もし、物足りないと感じた場合は論理構築が弱いことが原因です。ピラミッドストラクチャーを見直すことをお勧めします。

 

まとめ

実際に使ってみないとわからないことも多いかと思います。ぜひ日々の仕事の中で使ってみてください。ロジカルシンキングについては、今後も新しい考え方が出てくると思います。基本的にはどれも変わらず、切り口や深さ、周辺の知識を組み合わせたものに過ぎません。違う部分はどこかを観察するようにすると良いでしょう。

いずれロジカルシンキングを超える新しい考え方が生まれてくると思います。それはヒューマンインターフェースなど最新技術により人間の脳の高速化と大量なデータの処理が可能となったときでしょう。きっと新しい思考パターンが生まれてくると予想しています。楽しみですね。それではまたお会いしましょう!